こんにちは、七夜星です。
いよいよ 2020 NHK杯国際フィギュアスケート競技大会が始まります。
通常でしたら国際大会であるグランプリシリーズの一つとして開催してるのですが、今年はこういった世界情勢ですので、
開催国の選手 または 開催国を拠点としている選手が出場することになりました。
残念ながら中止になった大会もありますが、日本開催であるNHK杯は観客を入れての開催となりました。
NHK杯のサイトはこちら↓
「2020 NHK杯国際フィギュアスケート競技大会」の大会公式ホームページ。大会概要・出場予定選手・チケット購入方法などご案内します。
今年のNHK杯は日本のシニア選手だけでなく、ジュニアの選手も参戦致します!そのためプチ全日本とも言われているようです。
26日(木)は公式練習を無事に終え、27日(金)から試合が始まります。
目次
今年のアイスダンスは、何かが違う!
さて今年のNHK杯で私が注目するのは、アイスダンスです!
先日アイスダンスでは嬉しいニュースもありました。
コレトが日本国籍取得 フィギュア・アイスダンス:時事ドットコム
フィギュアスケートのアイスダンスで小松原美里(28)=倉敷ク=と組む米国出身のティム・コレト(29)が、日本国籍を取得した。19日付の官報に告示された。両選手は夫婦で、2022年北京五輪出場を目指している。
アイスダンス コレト「日本人として頑張りたい」国籍取得後初戦「狙うところは1つ」(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
「フィギュアスケート・NHK杯」(27日開幕、東和薬品ラクタブドーム)
アイスダンスの公式練習が行われ、小松原美里(28)、コレト・ティム(29)=ともに倉敷FSC=組が氷の感覚を確かめた。
アイスダンス ティム・コレトが日本国籍取得後、初戦へ「日本人として頑張りたい」 NHK杯27日開幕(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦・NHK杯は27日から大阪・東和薬品RACTABドームで開催される。出場選手が26日にオンラインで取材に応じ、アイスダンスで小松原美里(28)と
改めて調べてみたのですが、IOC(国際オリンピック委員会)のルールとして、『アスリートはその国の国籍を持った選手でないと代表としてオリンピックには出場できない』
そうです。
今まで 小松原美里(28)&コレト・ティム(29、日本語名・小松原尊)組(ともに倉敷FSC)の2人は世界選手権で日本代表として頑張っているので、これでオリンピックの代表への可能性が出てきました。
でもでも!他にも注目すべき選手がいます。
それは、高橋大輔(34)&村元哉中(かな、27)組(ともに関大KFSC)です!!
私事で恐縮ですが、高橋大輔選手、こと大ちゃんは、私がフィギュアスケートを好きになったきっかけとなった選手です。
一度現役引退した後また復帰し、さらにアイスダンスへ転向するとは思いませんでした。
アイスダンスへ転向するため、昨シーズンはシングルとアイスダンスを並行して練習していたと聞いています。
シングルだけでも大変なのに、新しいジャンルのアイスダンス!!それも20代前半に現役引退することが多いフィギュアスケート選手では大ベテランになる30代での挑戦!!!!!!!!
でも具体的にシングルとペア、アイスダンスはどのように違うのでしょうか?
改めて分析してみたいと思います。
シングル、ペア、アイスダンスの違いについて
フィギュアスケートには、男子シングル、女子シングル、ペアスケート、アイスダンス、シンクロナイズドスケーティングとあります。
- 男子シングル、女子シングル
男女それぞれ1人で行う競技。
試合はSP(ショートプログラム)とFS(フリースケーティング)の総合得点で競われる。
SPの演技時間は2分40秒±10秒、FSは4分±10秒で、それぞれエレメンツの必須要素を判定し得点を競います。 - ペア
男女1名づつで組み行う競技。
試合はSP(ショートプログラム)とFS(フリースケーティング)の総合得点で競われる。
SPの演技時間は2分40秒±10秒、FSは4分±10秒で、それぞれエレメンツの必須要素を判定し得点を競います。
<シングルとの違い>
シングルの技術を基礎とし、ペア独自の要素であるリフト、スロージャンプ、デススパイラルなどが加わる。 - アイスダンス
男女1名づつで組み行う競技。
試合はリズムダンス(RD)とフリーダンス(FD)の総合得点で競われる。
SPの演技時間は2分50秒±10秒、FSは4分±10秒で、それぞれエレメンツの必須要素を判定し得点を競います。
<シングル・ペアとの違い>
男女シングル、ペアと違い、1回転半以上のジャンプや、男性が女性を自分の頭より上にあげるリフトなどは禁止され、より正確なエッジ、ターンが求められる。 - シンクロナイズドスケーティング
16名で行う団体競技。
試合はSP(ショートプログラム)とFS(フリースケーティング)の総合得点で競われる。
SPの演技時間は2分40秒±10秒、FSは4分±10秒で、それぞれエレメンツの必須要素を判定し得点を競います。
ペアとアイスダンスを比べてみると、
アイスダンスはペアと違い、1回転半以上のジャンプや、男性が女性を自分の頭より上にあげるリフトなどは禁止。
そしてより正確なエッジ・ターンが求められるようです。
そして高橋大輔選手のように、シングルからアイスダンスへ転向している選手もいます。(村元哉中選手も元々シングルでした。)
2019年に現役引退した森望さんもその1人です。
橋爪峻也さんと対談した記事がございましたので、ご紹介します。
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こちらの対談の中でも、森望さんはこんなことを話されていました。
・基礎が安定してきた
・アイスダンスはやることが多く練習量が増えた
・一つ一つ全て考えながら滑るので、無駄なスケーティングがなくなった、
経験者のお話を聞くと、シングルとの違いがわかりますね〜〜。
シングルに比べると、「より正確なエッジ、ターン」が必要になることがわかります。
でもアイスダンスは、他にも違うところがあるのです。
ここが違う!アイスダンスのスケート靴
アイスダンスがシングルやペアと違うところは他にもあります。
それはスケート靴です。
以前 村元哉中選手が初めてアイスダンス用のスケート靴を履いた時の動画をアップしていました。
(すみません、探しましたが見つかりませんでした。確かインスタで見たような…)
その時リンクサイドにしがみ付いた状態で、「こんなの、滑れないよ〜〜〜」と言っていました。
それだけシングルとはスケート靴が違うようです。
私事ですが9月にマイスケート靴を購入したのですが、初めて履いた日は氷にエッジが引っ掛かり思うように滑れませんでした。
今までできていたことができませんでした。あまりのおてんばぶりに、スケート靴に某ゲームのおてんば姫ことアリーナの名前をつけてしまいました。
初級者でまだひょうたんやスネーク・ストロークを覚え始めでこの状態ですので、
トップクラスで繊細なエッジワークが必要なスケーターはちょっとした違いでも慣れるのは大変だと思います。
では具体的に、アイスダンスのスケート靴はどんなところが違うのでしょうか?
ブーツの形
出典元:EDEA
アイスダンスはパートナーとの同調性や細かなエッジワークなどを表現するため、シングルより細かい動きのできるようにとかかとの部分に切れ込みが入っています。
こちらはEDEAのサイトにあるブーツの一覧ですが、右の一番したがアイスダンス用です。
他のブーツと比較すると足首が深くカットされているのがわかると思います。これで足首が動かしやすくなっているのです。
エッジの形
そしてエッジも違います。
まず爪先のギザギザのトゥの部分。ジャンプで使用する箇所ですが、ここがアイスダンスでは小さくなってます。
アイスダンスでは難易度の高いジャンプは飛ばないので、小さくなっているようです。
そして、ブレードの長さもアイスダンスは短いようです。
出典元:JACKSON ULTIMA
一番右がアイスダンス用のブレードです。
ブレードの後ろ部分(右側)を比べてみますと、左の3列よりも短いのがわかると思います。
そして、キャシー・リード&故・クリス・リードも公式ブログでブレードのことに触れています。
アイスダンスではターンをたくさんするため、ブレードのロッカー(ブレードのカーブ)がきつくなっています。
これでターンがしやすくなっているようです。
スケート靴だけをみても、こんなに違いがあり、慣れるだけでも時間がかかりそうです。
そこからそれからいろいろな要素を滑りリフトもやるとなると、この1年ほどでどれだけ高橋大輔選手が努力したかがわかると思います。
それに夏過ぎくらいにみた高橋大輔選手は、すっかり日焼けして大分たくましくなっていました。
男性は女性をリフトするのでそのための筋力もつけていたと思います。
参照元:高橋大輔がアイスダンスに転向!シングルとは全然違う「靴」に注目
今回のNHK杯参加資格について
さて今年がデビューとなった、高橋大輔&村元哉中 組。
実績はまだないのですが、今年のNHK杯に出場できたのは何故でしょう?
今回のNHK杯は、日本スケート連盟の強化部が推薦したそうです。
◇アイスダンス初戦がGP
今回出場の決め手となった日本連盟による「認定テスト」。どうも8月に行われていたようです。
そして「認定テスト」は下記のように審査するようです。
認定テストはリズムダンス(RD)、フリーの演技をそれぞれ完全パッケージにした映像で行われた。アイスダンスのISUジャッジと国際レフェリーを務める滝野薫さんら複数のジャッジ資格保持者が審査し、8月に合格。日本連盟の関係者によると、合否は点数ではなく「主観的に」決まるという。「国際大会に出ても十分に活躍できる、というのが認定テストの基準だ」と語った。
『合否は点数ではなく「主観的に」決まる』、それでいいの〜〜〜〜?
と思いますが、シングルと違ってペアやアイスダンスは選手の数が非常に少ないです。
これで切磋琢磨して、世界選手権やオリンピックで日本人ペア・カップルも活躍できるようになるといいですよね。
アイスダンスにも注目!
こうして振り返ってみると、アイスダンスに転向した高橋大輔選手はかなり努力をされたことがわかります。(ファンというひいき目も少しあると思いますが…)
そしてアイスダンスの先輩でもある村元哉中選手。まだ慣れていない高橋選手をリードしてくれるのではないでしょうか?
それに現在トップの小松原美里&コレト・ティム組もコレトが日本国籍を得たことによってオリンピックへの道が開かれました。
そう思ってNHK杯を見ると、アイスダンスが楽しくなってくると思います。
今週末は是非アイスダンスにも注目です!